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2004/03/25 マルセイユ:アテネ通りの夜景


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地中海に面した南仏プロヴァンス地方の大都市マルセイユ。
欧州の殆どが厳しい冬を迎え始めるこの季節であっても、
地中海特有の温暖な気候を楽しませてくれる。
「(避暑地ではなく)避寒地」と呼ばれる由縁である。
2月頃にはミストラルと呼ばれる六甲おろしならぬアルプスおろしが
吹き荒れることもあるそうだが・・・。
海外渡航の主役が海路だったころは、フランスと世界を結ぶ
国際交流の中心地でもあった。
カラフルな家屋も多い街並みは、隣国イタリアの空気を仄かに感じさせる。
近隣の街ニースやアヴィニヨンには、光を求めてこの地を
訪れた印象派画家の足跡も多数残されている。

マルセイユ、サン・シャルル鉄道駅の前を通るアテネ通り。
宿泊したホテルのバルコニーより。街路樹の影が壁面に映える。

結局パリでウロウロしているうちに、マルセイユに着いたのは夜の8時近く。
どういう訳かやたらと旅行者が多くて、観光案内所は大混雑。
この日は金曜日だったのだが、翌週11日月曜が第一次大戦の終戦記念日で休日だから
寒さの堪えるパリから太陽を求めて小旅行にやってきたものらしい。
待っているよりも直接ホテルを回ったほうが早いだろう、ということで
私は駅で荷物番をし、同行者が街を駆け回ってくれた。
この旅行では、基本的に私が移動手段を手配し
同行者が宿泊を担当するという役割分担だったのであって、
決して私が不当に彼をこき使った訳ではないんですよ?

彼の努力は報われ、駅前に格安の宿をとることができた。
ホテルの名は…、忘れました。
一服してから港に向かってレストランを探しに出るのだが、
この時私が聞いた音は、恐らく生まれて初めて聞いた音だろう。
通りの向うから何かが弾けるような渇いた音が2つ。
銃声?
自警団のようなトレーナーを着た男達が何処からとも無く
音のした方へローラーブレードで駆け寄る。
そして救急車、パトカーが急行。辺りには人垣が出来、足の隙間に誰かが倒れている。
どうもそうらしい。勘弁してくださいよぉ。

右上はパリ−マルセイユ間の高速鉄道TGVの座席指定券。
ユーレイルパスとの併用による特典で、値段はたったの3ユーロ。
喩えるなら、東京−福岡間の新幹線指定券が400円前後で買えるようなもの。

2002年11月8日

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