2004/06/20 アッシジ：馬牧場より

季節柄のためもあって、朝日は思った以上に南寄りの空から昇った。
街全景を撮れるポイントは見つけたものの、
望むような景色にならなかったのが残念だ。
明るくなってきた頃に、自分のいる場所が馬牧場の敷地内だと判明する。
写真左手、柵の中に数頭の馬が見える。
奥にズンと聳えるはフランチェスコ聖堂。
旧市街の３分の１は占めるのではないかというほどに巨大な建物。
聖フランチェスコがかような聖堂を求めたかどうかは疑問ですが…。

離れた所から、馬に餌を与えているオッサンがこっちを見ているようだ。
勝手に私有地に入り込んで三脚を立てているのだから、怪しまれても当然というもの。
不審者と思われたら（不審者なんだけどね）追い出されてしまう。
しかしせっかくの撮影ポイント。
夕方にももう一度は撮りに来たい。トラブルは避けねば。
無視していれば放っといてくれるだろうか？否。
ここはイタリアだ。見知らぬ人とでもすぐに打ち解けるような、気さくな人柄の土地。
であれば逆に、無視するヤツほど怪しいヤツに違いない。賭けにでよう。
「ぶぉんじょるのぉ！」私はオッサンに向かって叫ぶ。
ややあって、「ちゃーおー！」とオッサンはこっちに手を振るではないか！

私はどうやら不審者ではなくなったようだ。
やはり、そういうものらしい。

２００３年２月１０日