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2010/01/12 ドゥブロヴニク:地雷原


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ボサンカの集落を過ぎ行くあたり、木立の中に廃屋が見えてくる。
木々を結ぶテープには「MINE」と書かれていて、
未処理の地雷や不発弾のある可能性が高い区域であることを示している。
あの廃屋も紛争時に破壊されたまま残っているのだろう。

クロアチア沿岸部は、アドリア海とボスニア領に挟まれ非常に細長い地形となっている。
特にドゥブロヴニクのようなクロアチア南端部は、ボスニア南部の国境線も目と鼻の先。
しかもそのボスニア南部、紛争当時はセルビア人(旧ユーゴ側)勢力が優勢な地域であったため、
クロアチア紛争時には内陸のボスニア領側からの侵攻と
アドリア海からの艦砲射撃との挟み撃ち状態となった。
このとき、クロアチア旧市街は世界遺産の中でも「危機に瀕する遺産」のカテゴリーに登録されていた。

旧市街の中には、おそらく艦砲射撃のときのものと思われる廃屋や
瓦礫の荒地が見受けられたりするが、
スルジ山の中には陸地戦の後が残っている。
写真のような廃屋がいくつか立ち並んでいたが、
もちろんいずれも立ち入り厳禁である。

2005年8月29日

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