空の色合いが窓に映り込む。 旧市街広場の一角、ロココ様式の優美な建物。 18世紀、ゴルツ伯爵のために建てられたもので 現在は国立美術館の一部として利用されている。 夜でも賑わう旧市街広場だが、ここはプラハに数多く残る心霊スポットの一つ。 真夜中になると、この歩道に 布団で包まれた赤ん坊が、大きな泣き声を挙げているそうだ。 キンスキー宮殿が建てられるとき、 生贄に首を刎ねられた孤児の赤ん坊の霊。 この子は、洗礼を受けることなく死んだために、 現世を彷徨うことしかできず、ずっと 洗礼を授けてくれる神父がくるのを待っているのだという…。 2002年10月28日