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2004/02/23 プラハ:国民劇場


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19世紀半ば、ハプスブルク家の下でチェコ人はドイツ語を話すように強要されていた。
そんな中で「チェコ語によるチェコ人のための舞台を」という声が挙がり、
1849年に国民劇場建設委員会が発足。チェコ全土で募金活動を繰り広げ
1881年、この劇場は完成した。
ところが落慶式の前日、火災によりあえなく焼失。
それでも2年後には再建された。踏まれても立ち上がるこの執念!
それがまた芸術に向けられているのだから立派なものだ。

こけら落しではスメタナのオペラ『リブシェ』が演じられた。
リブシェはチェコ(ボヘミア)建国にまつわる女傑で、
この地に都を築いたとされる神話的存在。
7世紀頃の人物であるそうだが、史実としての確証は与えられていない。
日本でいえば卑弥呼のようなものなのだろうか。

因みに、前掲のスタヴォフスケー劇場とこの国民劇場の間に
大通りのようなヴァーツラフ広場がある(地図参照)。
決め手に欠ける写真しかなかったのでアップしていないが、
ここにもチェコ人の独立心に関する話が残っているので紹介しておきたい。
この南端に立つ聖ヴァーツラフ像の下には今でも献花が絶えない。
1968年、民主化を進めようとしたチェコに
ワルシャワ条約軍が軍事介入したいわゆる「プラハの春」事件の際、
ヤン・パラフという一人の学生がこの蛮行に抗議するべく焼身自殺を断行した場所なのだ。
自由であるということの重み…。

2002年10月29日

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