イア(南側)の街並み。 10時半も回ったころ、ようやく街は闇に包まれる。 海も空も断崖も真っ暗になって、 ぼんやりと浮かび上がる街の光の連なりを眺めていると まるで自分が彗星の尾の中にでも迷い込んだような錯覚に陥る。 一つ一つの灯が、煌く星屑のようだ。 乾いた風が心地よく、日中に焼けた肌をやさしく撫でてくれる。 フィラに向かうバスを待つまでの間、もう1本ビールでも飲むとするか。 明日は船でミコノス島に向かう。 ティラ島最後の夜をゆっくり楽しむとしよう。 2003年7月1日