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2007/03/07 デュルビュイ:街全景 1
獣道を彷徨うこと数十分。期待通り、断崖の真上に出た。
緑に包まれたデュルビュイの街並み。
このあたりも人の出入りはやはり多少あるらしく、周囲にはお菓子の袋などの
ゴミもいくつか。ちゃんと持って帰れ!
断崖沿いには危険防止のために低いフェンスが張られていたが、
ほとんど錆びて朽ち果て、見晴らしのいいところでは
おあつらえ向きに、既に踏み倒されていた。
絶壁の岩棚を巡り、見栄えのよさそうな場所を探す。
彷徨っている間に雨が降り始めていたのだが、段々と激しさを増してきた。
時刻は5時半頃。
夕暮れまでは3時間近くあるが、いちいち街まで下りるよりも
木立に包まれたこの山の中のほうが雨粒も凌げるだろうと、
山中に篭って街を見下ろしながら考え事をしたりしつつ
ぼぉっと過ごすことにした。
そういう時間の使い方が一番の贅沢のように思う。
それと共に、時折来た道を戻って目印になるような木に目星をつけては
帰り道に備えることにした。
夜景を撮ると言っても、ほどほどの暗さで帰ろう。
何も見えなくなってしまったら帰れなくなってしまう。
左端の山上に見える塔は展望台。
あそこからだとあまり奥行きのある眺めにならないのが残念なところだ。
地図から想像して頂きたいところだが、
デュルビュイは南北に長い街なので
東西から見るとどうしても奥行き感を失ってしまうのだ。
ここに来れてよかった。
覆い重なる木の葉で雨を凌ぎつつ夕暮れ時を待つ。
2004年8月27日
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