2007/08/30 メッヘレン：マルクト広場

翌朝、午前中はブリュッセル王立美術館をうろうろして過ごした。
ヴァン・ダイク、ヒエロニムス・ボス、ブリューゲル（父・子）からマグリット、そして現代美術に至るまで、
それぞれに不思議な異彩を放つフランドル画家ならではの作品が展示されている。
活気、冷酷、叙情、風俗、天国、地獄、日常、悲嘆、妄想、暴力・・・
いびつに現実感を捉え損ねた1枚の絵から、あらゆる想念が生々しく沸き立つ。
そうした絵が巨大な空間の中に並ぶ。
王立美術館はそんな異様な世界だ。

一日中掛けても見切れないほどの収蔵品を誇る美術館だが、
そんなに長居すると気が変になりそうだと思い、ほどほどにして外に出る。

そして午後は郊外の町メッヘレンへ。
ブリュッセルから電車で20分くらいのところにある。
特に何がみたいというわけでもなかったが、なんとなく小さな町に行ってみたかった。

写真はメッヘレン中心部のマルクト広場。
テントの楽団は賑やかに演奏しているのだが、周囲は人影もまばらで
静まり返っていた・・・不思議な街だ。
右手のギルドハウスの後ろに聳えるのは聖ロンバウツ教会。

２００４年８月２９日