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2007/10/24 プラハ:ペトシーンの丘 2
この旅行よりも2年半前に訪れた、ペトシーンの丘の洋梨畑からもう一度。
雪に埋もれるとまた違った印象。
2年半前はこちら↓
http://seiza.dip.jp/tsgallery/20040207215342424.html
記憶を頼りに前と同じアングルになるよう撮ってみたつもりだったが、
かなり違っていた・・・記憶というのはアテにならないものだ。
ここまで登る途上、ペトシーンの丘のふもとでは
橇遊びや雪合戦に興じる子供たちなど、心和む風景に出会えた。
適当に登っているうちに、道を見失ってしまった。
そのまま適当に登り続けること数分。目の前の急斜面を少し登れば、上には道があるようだ。
歩きづらいがそこまで出れば楽になるだろう。
滑る雪を踏みしめ、ゆっくりと登りつめる。
急斜面の上には低い煉瓦の壁が積まれ、その先にはアスファルトの小道が見えた。
ふう。ようやくちゃんとした道に出られたようだ。
・・・おや?この道には見覚えがある。
前回来たときの記憶が蘇ってくる。
私は以前、ペトシーンの丘を降りる途上で、確かにこの道に来たことがある。
そうだ。あの時、この道のちょっと先にパトカーが止まっていて、警察官2人が
こんな誰も来ないようなところで警戒に当たっていたのだ。
おそらく、この人気のない小道からだと某国大使館の裏手を狙うことができるからだろう。
今もまだ警戒しているんだろうか。
そう思いながら小道の行く手をみる。警察官はもういない。
その代わりに、マシンガンを肩に下げたチェコ軍兵士が二人歩哨に立っていた。
うーん、激しくなったものだなあ。唖然として見ていると
歩哨の一人と一瞬、目が合った。
私がいきなり妙なところから現れたものだから、彼は警戒感を露わに
吸っていた煙草を路肩に放り投げ、
肩のマシンガンを手に持ち替え始めた。
違うんだ。私は怪しい者ではない。撃たないでくれ。
あまり余計な動きをしないように気をつけながら
そそくさとその場を離れ山の中へ向かう。
下手に足早に逃げると余計に怪しまれそうなのは分かっているが、
どうにも自然と急ぎ足になってしまった。
この旅行から更に1年後、私はまたもここを訪れた。
そこには・・・続きは楽しみに取っておこう。
2005年1月29日
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