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2008/01/12 バーリ:大聖堂
2005年8月20日。アリタリア航空の便に搭乗し、
成田からローマ経由でイタリア南東部の港湾都市バーリの空港に到着。
着陸したのは翌日午前0時を回った頃。
空港から市街地までのバスはすでに終わっていた。
まあいいや。ギリシャのアテネでも空港のロビーで一晩明かしたことがある。
こんな時間から街に入ってホテルを探すのも面倒だし、またロビーで1泊しよう。
行きの飛行機で腐るほど寝てもいるし、一晩くらい徹夜してもどうということもあるまい。
鞄を枕にしてベンチに横たわり、ガイドブックを見ながら翌朝の予定を考えていると
太っちょの警備員が声を掛けてきた。
どうやら閉館するから出て行けと言っているらしい。とほほ。
時刻は午前1時近く。市街地まで歩くこともできないことはない。
しかしこんな時間に市街地へ行ったところでホテルが取れる確証もない。
イタリア南部で野宿するとしたら、市街地と空港のどちらが安全だろうか・・・?
結局、体力を消耗してまで市街地に行く必要もないだろうと判断し
空港の出入り口近くで野宿することにした。
市街地行きの始発バスは6時25分。
白いタイル貼りの花壇の縁に座り、本を読んだり旅の計画を練ったり
蚊を追い払ったり背伸びをしたりして時が過ぎるのを待つ。
思っていたよりも湿った風が時折吹き付けてくる。
辺りを少し散策すると、ちょっとした遺跡を発掘中の空き地などもあった。
暇な時間を持て余しつつ朝を迎え、始発のバスに乗り約30分でバーリ中央駅に到着。
駅の荷物保管所に大きな荷物を預け、午前中はバーリの旧市街を見て歩く。
右の地図で言うと、バーリ中央駅は地図の下中央。
ブロックごとに区画整理された新市街を北上していくと、
小さな路地が複雑に入り組んだ旧市街に辿りつく。
上の写真は旧市街にある大聖堂。
空港からバスで市街地に向かう途中、最初に目に付くのはこの教会の鐘楼。
旧市街のランドマークでもある。建造は11世紀前半。
南欧らしく、すっきりとして簡素な趣のロマネスク調ファサードが
夏の光を涼やかに和らげて見せる。
午前中から気温は30℃近くまで上がっていたが、
街や教会の爽やかな色合いと乾いた風が熱さを忘れさせてくれる。
2005年8月21日
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